ささやかな幸せ福々暮らし

幸せ福よび 楽しく暮らす日々

あかねさす

茜差す


紫野(むらさきの)行き 標野(しめの)行き


野守は見ずや 君が袖振る


              額田女王


吾の読み取るを記す(独自解釈にて失礼^^;)



早暁、紺碧の夜空に
茜色の朝焼けが差し込むを見た


紫草を採る標野までは遠いから 
こんなに早く起きるのは久し振り
所以、幸先良きを見た


標野(薬草の採集地、大和朝廷の管轄)は
人目の少ない朝方でないと行けない
他の誰かが採ってしまったら・・・


標野の守役が気付いてしまうから
手を振らないでくださいな



といったところでしょうか(不肖^^;)


こないだから書け書けと額田さまなのか^^;


額田女王は飛鳥時代の神官
現代では巫女的な存在


ちなみに吾の学生時は女王と表記
(現在は王の表記が多め)


袖振る「君」は大海人皇子(のち天武帝)


神官としての立場の為か
宮中で歌(和歌)を考える時間が多く


たまには息抜きでもと誘われて
出掛けたのは夏も冷涼な土地


紫草は白花が咲くが根は染料なる貴重品


当時は薬草を採集することを
「くす狩り(がり)」と表現したはず
(薬狩りの表記が気まずい現代社会^^;)


草花に詳しい、かつての先輩同僚と
この歌の話をした際、吾は
カタクリ花を思い浮かべしが


そのかたは
「かたかごの花は日当たりの良いところに咲くの」
と教え賜いし


後日、花を見てきたと嬉しそうに
撮った写真を見せて下さった


夏ぞ来ぬ 草花好きの汝(な)を想う
幸(さち)の名の永誉を記して